はじめに
ダイエット中の間食と聞くと、「食べないほうがいい」「余計なカロリーになる」「間食こそが太る原因」というイメージを持つ方が多いかもしれません。自分も120kgだった頃は、ダイエットを始めるたびに「間食は一切しない」というルールを設けていました。しかし、そのルールが守れたことはほとんどありませんでした。
朝と昼を控えめにして、間食を我慢して、夜ご飯も制限して。そうやって一日中ずっと我慢を続けていると、ある瞬間にプツンと糸が切れて、コンビニで菓子パンやチョコレートを大量に買い込んでしまう。食べた後には強い罪悪感が押し寄せてきて、「もう自分にはダイエットなんて無理だ」と投げ出してしまう。この繰り返しを何度も経験してきました。
120kgから65kgまで減量できた今だからこそ言えるのは、間食は「やめるもの」ではなく「うまく付き合うもの」だということです。間食を完全に断つのではなく、何を食べるか、どのくらい食べるかを意識することで、ダイエット中でも間食を楽しみながら減量を進めることができました。
この記事では、自分が減量中に実際に食べていた間食を紹介しながら、間食との向き合い方について書いていきます。
ダイエット中に間食を食べても大丈夫な理由
まず伝えたいのは、ダイエット中でも間食は食べて大丈夫だということです。
「間食=太る」と思われがちですが、間食そのものが体重増加の原因になるわけではありません。太るかどうかを決めるのは、一日を通しての摂取カロリーと消費カロリーのバランスです。一日の摂取カロリーが消費カロリーを下回っている状態、つまりカロリー収支がマイナスであれば、間食を食べていても体重は減っていきます。逆に、間食を一切していなくても、三食の合計カロリーが消費カロリーを上回っていれば太ります。間食をしたかどうかではなく、一日のトータルで考えることが重要です。
むしろ、間食を適切に取り入れることにはメリットもあります。食事と食事の間が長く空くと、血糖値が大きく下がり、次の食事で血糖値が急上昇しやすくなります。血糖値の急激な変動はインスリンの過剰分泌を招き、脂肪の蓄積を促進する要因になり得ます。食間に適度な間食を挟むことで血糖値の変動を緩やかに保つことができ、結果的に食欲のコントロールもしやすくなります。
さらに、間食には精神的なメリットもあります。ダイエットは長期戦です。数週間で終わるものではなく、数ヶ月、場合によっては一年以上にわたって食事管理を続ける必要があります。その長い道のりの中で、「食べたいものを何も食べられない」という状態が続くのは精神的に非常に辛いものです。間食は、ダイエットを頑張っている自分へのちょっとしたご褒美であり、日々のリフレッシュでもあります。「今日も頑張ったから、好きなお菓子を一つ食べよう」。その小さな楽しみがあるだけで、明日もまた頑張ろうという気持ちが湧いてきます。
自分の場合、間食を「禁止するもの」ではなく「一日のカロリーの中に組み込むもの」として考えていました。一日の摂取カロリーの目標が決まっていれば、その中から間食に充てる分を100kcal〜200kcal程度確保しておくだけです。こうすることで、罪悪感なく間食を楽しむことができましたし、間食を我慢しすぎて夜にドカ食いしてしまうという悪循環からも抜け出すことができました。
大切なのは「間食を食べないこと」ではなく、「何を、どのくらい食べるかを意識すること」です。ここからは、自分が実際に食べていた間食を具体的に紹介していきます。
和菓子系|脂質が少なく満足感がある
減量中の間食として最もよく取り入れていたのが和菓子です。
和菓子を選んでいた最大の理由は、脂質が少ないことにあります。洋菓子はバターや生クリーム、チョコレートなど脂質の多い材料を使って作られるものが大半で、カロリーが高くなりがちです。一方、和菓子は小豆や米粉、砂糖を主原料としたものが多く、脂質が非常に低いのが特徴です。同じ甘いものを食べるにしても、脂質を抑えられるという点で、和菓子はダイエット中の間食として優れた選択肢だと感じていました。
具体的によく食べていたのは、最中、カステラ、お団子、栗饅頭です。最中はパリッとした皮の食感と中の餡子の甘さが心地よく、一つ食べるだけでも十分な満足感がありました。カステラはしっとりとした食感で満足感が高く、卵も使われているため少量のたんぱく質も摂ることができます。お団子はもちもちとした食感で噛みごたえがあり、食べている実感が得られやすいのが良い点でした。栗饅頭は季節感もあり、少し特別な気分を味わいたいときに選んでいました。
ただし、和菓子にも注意点はあります。脂質は少ないものの、糖質はしっかり含まれています。大きなサイズのものをそのまま一つ食べると、思った以上に糖質やカロリーを摂ってしまうことがあります。和菓子は一見ヘルシーに見えますが、量を意識せずに食べてしまうと、カロリーオーバーの原因になりかねません。
そこで自分が意識していたのは、一口サイズの個包装になったアソートパックを選ぶことです。個包装であれば一つあたりの量が決まっているため、「もう一つ、もう一つ」とダラダラ食べ続けてしまうのを防ぎやすくなります。また、いくつかの種類が入ったアソートパックであれば、日によって違う味を楽しめるので飽きにくいというメリットもあります。「今日は最中にしよう」「明日はカステラにしよう」と選ぶ楽しさが、ダイエット中のちょっとした気分転換になっていました。

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バナナ|栄養価が高く、減量中の味方になる果物
間食としてほぼ毎日のように食べていたのがバナナです。
バナナはダイエット中の間食として非常に優秀な食材だと感じています。まず、手軽さが圧倒的です。調理不要で、皮をむくだけですぐに食べられる。洗い物も出ない。忙しい日や外出先でも、バッグに一本入れておけばいつでも栄養補給ができます。価格も手頃で、スーパーやコンビニで一年を通して安定して手に入ります。
バナナの栄養面での魅力は、そのバランスの良さにあります。バナナ一本(約100g)あたりのカロリーは約86kcalで、間食として食べるには適度なカロリー量です。含まれる糖質は約22gですが、バナナに含まれる糖質はブドウ糖、果糖、ショ糖といった複数の種類で構成されており、それぞれ体内での吸収速度が異なります。ブドウ糖は速やかにエネルギーに変換され、果糖やショ糖はより緩やかに吸収されるため、食べた直後のエネルギー補給と、その後の持続的なエネルギー供給の両方を得ることができます。この特性から、トレーニング前後の栄養補給としても適しています。
バナナにはカリウムが豊富に含まれていることも見逃せないポイントです。バナナ一本あたり約360mgのカリウムが含まれており、これは果物の中でもトップクラスの含有量です。カリウムには体内の余分なナトリウム(塩分)を排出する働きがあり、むくみの軽減に効果が期待できます。前回の記事で夜ご飯の塩分を控えることでむくみ対策をしていたと書きましたが、バナナを日常的に食べることでも、体内の塩分バランスを整える一助になっていたと感じています。減量中はどうしても体重の数字に一喜一憂してしまいがちですが、カリウムの摂取によってむくみを抑えることで、日々の体重変動が小さくなり、メンタル面の安定にもつながっていました。
さらに、バナナにはビタミンB6が豊富に含まれています。ビタミンB6はたんぱく質の代謝に関わるビタミンで、摂取したたんぱく質を体内で効率的に利用するために必要な栄養素です。減量中はたんぱく質の摂取量を意識的に増やしていたため、そのたんぱく質をしっかり活かすという意味でも、ビタミンB6を含むバナナは相性の良い間食でした。また、ビタミンB6にはセロトニンの生成を助ける働きもあります。セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれる神経伝達物質で、精神の安定や睡眠の質に関わっています。ダイエット中はストレスが溜まりやすく、気分が落ち込むこともあるため、セロトニンの生成をサポートしてくれるバナナは精神面のケアという点でも頼りになる存在でした。
バナナに含まれる食物繊維も、減量中にはありがたい栄養素です。バナナには水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の両方が含まれており、腸内環境の改善や便秘の予防に役立ちます。減量中は食事量が減ることで便秘になりやすい傾向がありますが、バナナを日常的に食べることで腸の動きを助け、スムーズなお通じを維持しやすくなります。
これだけの栄養素を含みながら、一本あたり約86kcalという控えめなカロリーに収まっているのは、バナナの大きな強みです。自分はバナナを常に自宅にストックしておき、小腹が空いたときや食事までの繋ぎとして活用していました。
おせんべい・柿の種|ルールを決めて楽しむ
ダイエット中だからといって、お菓子を完全に断っていたわけではありません。おせんべいや柿の種も、自分にとっては大切な間食のレパートリーでした。
おせんべいは米を原料としているため、ポテトチップスやチョコレート菓子と比べると脂質が低いのが特徴です。パリパリ、バリバリとした食感があり、噛みごたえがあるため、少量でも食べた満足感を得やすいお菓子です。醤油味の素朴なおせんべいを二、三枚食べるだけでも、「おやつを食べた」という実感が十分に得られました。
柿の種もよく食べていた間食の一つです。柿の種はピリッとした辛みと香ばしさがあり、少量でも味の満足度が高いお菓子です。ただし、柿の種は一度食べ始めると止まらなくなる危険性があります。大袋をそのまま開けて食べ始めると、気づいたときには大量に食べてしまっていた、ということになりかねません。
そこで自分が実践していたのは、6袋入りの小分けパックを購入して、一日一袋までと決めることです。小分けパックであれば一袋あたりのカロリーが明確で、食べる量を簡単にコントロールできます。「一袋食べたら今日はおしまい」というルールを設けることで、食べ過ぎを防ぎつつ、お菓子を楽しむことができました。
このように、ルールを決めて楽しむという考え方は、間食全般に応用できます。大切なのは「食べない」ことではなく、「食べる量をコントロールすること」です。個包装や小分けパックを活用することで、意志の力に頼らずに量を管理できるようになります。自分にとって柿の種の一日一袋ルールは、減量中のお菓子との付き合い方を象徴する習慣でした。

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高たんぱく・栄養補助系|栄養の調整役として活用
間食はリフレッシュやご褒美としてだけでなく、一日の栄養バランスを調整する役割としても活用していました。特にたんぱく質と脂質の調整に、以下の食品を取り入れていました。
オイコス(高たんぱくヨーグルト)
たんぱく質を手軽に補いたいときに活躍していたのが、オイコスのギリシャヨーグルトです。
オイコスは一個あたり約10gのたんぱく質を含みながら、脂質はゼロ、カロリーも控えめという、減量中の間食として理想的な栄養バランスを持っています。ギリシャヨーグルトは通常のヨーグルトと比べて水分を抜いて濃縮されているため、濃厚でクリーミーな食感があり、満足感が高いのも特徴です。普通のヨーグルトでは物足りなく感じる方でも、オイコスのしっかりとした食べごたえには満足できるのではないかと思います。
フレーバーの種類も豊富で、プレーンの他にストロベリーやブルーベリーなどがあり、甘いものが食べたくなったときの代替としても機能してくれます。減量中は甘いものを控える場面が多くなるため、オイコスのフルーツフレーバーが甘味への欲求を自然に満たしてくれるのは大きな助けでした。
コンビニやスーパーでいつでも手に入る手軽さも、自分が継続的に取り入れることができた理由の一つです。冷蔵庫に常備しておけば、帰宅後にすぐ食べられますし、外出先でもコンビニに寄るだけで購入できます。忙しくて食事が十分に摂れなかった日でも、オイコスを一つ食べるだけでたんぱく質を10g補うことができるのは心強いものでした。

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素焼きミックスナッツ・アーモンド
一日の食事全体を振り返ったときに脂質が不足していると感じた日は、素焼きのミックスナッツやアーモンドで調整していました。
前回の記事でも触れましたが、脂質はダイエット中であっても体にとって必要不可欠な栄養素です。ホルモンの生成、細胞膜の維持、脂溶性ビタミンの吸収など、脂質が担う役割は数多くあります。脂質を極端に制限しすぎると肌荒れや便秘、ホルモンバランスの乱れといった不調が現れることがあり、自分も一時期脂質を減らしすぎて肌のコンディションが悪化した経験がありました。
ナッツ類に含まれる脂質は、オレイン酸やリノール酸といった不飽和脂肪酸が中心です。これらは体内で合成できない必須脂肪酸を含んでおり、意識的に摂取する必要があります。また、ナッツ類にはビタミンE、マグネシウム、食物繊維なども豊富に含まれており、少量で効率的に栄養を摂取できる優れた食品です。
ただし、ナッツ類はカロリーが高いため、食べる量には注意が必要です。自分の場合は一日あたり10粒から15粒を目安にしていました。必ず素焼きタイプを選び、塩味付きや油で揚げたものは避けるようにしていました。塩味付きのナッツは一度食べ始めると止まりにくく、塩分の過剰摂取にもつながるため、減量中の間食としては素焼きタイプが最適です。
ミックスナッツであれば、アーモンド、くるみ、カシューナッツなど複数の種類のナッツが入っているため、それぞれの栄養素をバランスよく摂ることができます。一種類だけを食べ続けるよりも味の変化があって飽きにくいという点でも、ミックスナッツはおすすめです。

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あたりめ・するめいか|噛む間食で満腹感を得る
お腹をしっかり満たしたいときに頼りにしていたのが、あたりめやするめいかです。
あたりめは、するめいかを乾燥させたシンプルな食品で、たんぱく質が豊富かつ低脂質という、減量中に嬉しい栄養バランスを持っています。100gあたり約70gがたんぱく質という驚異的な含有量で、間食としてだけでなく、たんぱく質の補給源としても優れた食品です。もちろん100gも一度に食べるわけではありませんが、少量でもしっかりたんぱく質を摂れるという点は大きなメリットです。
あたりめの最大の特徴は、何といってもその噛みごたえにあります。硬い食感のあたりめを食べるには、自然と何度も噛む必要があります。咀嚼回数が増えることで脳の満腹中枢が刺激され、少量でも満足感を得やすくなります。食べるのに時間がかかるため、ゆっくりと味わうことになり、「たくさん食べた」という実感が得られやすいのです。
実際に、あたりめを間食として取り入れるようになってから、口寂しさからくる余計な間食が減りました。「何か口に入れたい」という欲求が出たときにあたりめを噛んでいると、噛むこと自体に集中できて、その欲求が自然と収まっていきます。ガムでも同じような効果はありますが、あたりめのほうがたんぱく質を摂取できる分、栄養面で優れていると感じていました。
一つだけ注意点として、あたりめは塩分がやや高めの製品もあります。購入する際は成分表示を確認して、できるだけ塩分控えめのものを選ぶようにしていました。また、夜遅い時間にあたりめを食べると、塩分の影響で翌朝にむくみが出ることがあったため、できるだけ日中の間食として取り入れるようにしていました。

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間食で意識していた三つのこと
ここまで具体的な食品を紹介してきましたが、最後に、間食全般で意識していた考え方について触れておきます。
一つ目は、一日のカロリーの中に間食の分を組み込んでおくことです。間食を「余分なもの」として捉えるのではなく、最初から一日の食事計画の一部として考えていました。こうすることで、間食を食べた後に「食べてしまった」という罪悪感を感じることがなくなります。罪悪感はダイエットにおいて最も厄介な感情の一つで、罪悪感からやけ食いに走ったり、ダイエット自体を投げ出してしまったりする原因になり得ます。間食は計画の一部なのだから、食べて当然。そう思えることが、精神的な安定につながりました。
二つ目は、食べる量をあらかじめ決めておくことです。柿の種の一日一袋ルールに代表されるように、個包装や小分けパックを活用して、食べる量を物理的にコントロールしていました。大袋からそのまま食べるのは、量のコントロールが非常に難しくなるため避けていました。食べる分だけを皿に出す、小分けのものを選ぶ、といった小さな工夫が、食べ過ぎを防ぐ大きな効果を発揮します。
三つ目は、間食の内容に栄養的な意味を持たせることです。ただカロリーを摂るだけの間食ではなく、たんぱく質を補うためにオイコスを、脂質を調整するためにナッツを、エネルギーとカリウムの補給のためにバナナを、というように、それぞれの間食に役割を持たせていました。もちろん、和菓子やおせんべいのように純粋に楽しみとして食べていたものもありますが、栄養的な目的を意識することで、間食が「ただの誘惑」ではなく「食事管理の一環」として機能するようになります。
まとめ
ダイエット中に間食を食べることは、決して悪いことではありません。
むしろ、間食をうまく活用することで、食事管理のストレスを軽減し、栄養バランスを整え、減量を長く続けるための力にすることができます。自分が120kgから65kgまで減量できたのは、間食を完全に断ったからではなく、間食との付き合い方を見つけたからです。
和菓子で甘いものへの欲求を満たし、バナナで手軽に栄養を補い、柿の種やおせんべいで日々のちょっとした楽しみを確保する。オイコスでたんぱく質を補い、ナッツで脂質を調整し、あたりめで満腹感を得る。こうした選択肢を持っておくことで、その日の気分や体調、栄養バランスに応じて柔軟に対応できるようになります。
間食を我慢して辛い思いをするよりも、賢く選んで楽しみながら続ける。この考え方が、長期にわたる減量を支えてくれた大きな要因の一つだと感じています。完璧に間食を断つ必要はありません。自分に合った間食の選び方とルールを見つけて、無理なくダイエットを続けていきましょう。

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